配点5点の激むず問題より、配点50点の簡単な問題。
郵政を民営化したことで、サービスが向上すると思ったのに、土曜の配達がなくなるなんてかえってサービスの利便性が低下してるじゃないか!本末転倒じゃん!
っていう意見があるんだけど、俺は違うと思うね。
ココでの意見の食い違いはサービスの定義づけの部分。
今やほとんどのコミュニケーションがメールやチャットで行われていて、今どき手紙なんて使うか?
公的文書の通達等を除けば、もはや高齢者専用のコミュニケーションツールとなってるわけでしょ。
そのうえで、土曜の配達まで必要かといわれればそうじゃないと思う。
もはや郵便局なんていうのは、お年寄りをケアする施設、に変化しているわけで、人手不足の中、全国規模で週末まで配達することが「提供すべきサービス」とは思えない。
民営化したからこそ、全体のニーズを見極めて、そのニーズに見合うコストを投じて、必要十分なサービスを提供すべきでしょ。
一部の人が困るんだから、全体のニーズを無視してでもそのサービスを従来通り維持すべき!なんていう発想こそ行政的。
働き方改革が叫ばれてる中で、人手不足の業界が供給するサービスを見極めることは、真に求められてるサービスを今一度改めて考えるいい機会になる。
第一いつも思うんだけど、日本人の生産性が低いってのは、日本人の能力が低いからじゃないと思うんだよね。
だって実際職場に行けば、テキパキ動くし、しっかりまじめに最後まで仕事やる人が多いじゃん。もちろん糞みたいなやつもいる。
じゃあ何が悪いかって、「価値を生まない仕事をやってる」んでしょ。
日本人は真面目(実際には海外ではたらいことないからこの前提も謎だけど)だから、上司から言われたことはしっかりやるよ?
けどその指示の内容が金にならない、投じたコストと比べたときに組織として十分な価値を生まないんでしょ。だから生産性が低い。
外国の人が不真面目でテキパキ仕事をやらないなんて思わないけど、たとえそうだとしても、彼らは態度は不真面目かもしれないけど、顧客が求めるニーズにクリティカルに仕事を、省エネでうまくやってるんでしょ。
確かに与えられたタスクをいかに効率的に処理するかも大切だよ。
でもその前に「そもそもこの問題をこの局面で解く価値があるのか?」ってところから考えなきゃいけないんじゃないの?
自分の組織(または自分)の提供する価値の源泉は何なのか。
その価値を最大化してサービスを提供するためにはどんな作業が必要なのか。
そういう目線が必要なわけだと思うけどな。
試験受けたとしてもさ、配点5点の激むず問題を必死で解くより、配点50点の簡単な問題を解くでしょ?
確かに与えられた問題を「早く正確に」解くスキルも大事よ。
でもそもそもどっから解いたら楽かな、っていう視点の方が大事だと思う。