#本を書く 1.死を基準に考える
大げさだが重要なこと。
与えられた日々はとても貴重なものだが、毎日それが当たり前のように享受されると、そのありがたみを感じることも難しくなっていく。
それほど人間は慣れに弱い。
今を起点に、この与えられた日々がずっと続いていくと考えると、どんなに身を引き締めてもだらだらと不毛な日々を過ごしてしまう。世界のどこかにはそうじゃない人間もいるのかもしれないが、少なくとも俺や俺が見てきた周りの人間はそうだった。
そこで、「死を基準に考える。」という判断基準が有用。
死を基準に考えるとは、平易な言い方に直せば「終わりから考える」「終わりから逆算する」という意味だ。
死ねば体は残らないし、自分の中に保持していた記憶も消える。残るものは、自分が自ら対外的にアウトプットしたものだけだ。
つまり、「状態(ステータス)」ではなく「行動(成果物)」に、「与えられたもの」ではなく「与えたもの」に重点が置かれるようになる。
そうすると、どんどん自分に対する保身がなくなり、自身の望む方向にとって、本質的な言動が増えてくる。
貰うことより与えることが増えれば、与えた分味方も増えていく。
こういう行動は、当たり前だが、自身の保身を優先したり、無条件に何かを与えられ続けている輩からの反発を招く。敵も多く作るだろう。
しかし、死ねば敵も味方もない。つまり敵が、いようがいまいが関係ないのだ。
敵対する人間だって、いじめている相手にとって自分のことが眼中にないようであれば、いじめる活力をなくす。
それでも対立するのは、本当に利害関係が綺麗に対立しているものだけだ。
そういうやつとは、必要とあらば全力で闘えばいい。
どうせ、何かを残そう、何かを成し遂げようとしたときに、闘いからは逃れられないのだから。